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今週末はドバイワールドカップ開催
3月29日、UAEナドアルシバ競馬場でドバイワールドカップ開催が行われる。
メインのG1ドバイワールドカップには昨年の米年度代表馬カーリン Curlin が出走。他のレースにもいずれ劣らぬ一流馬がズラリと名を連ねており、今年もハイレベルの争いが期待できそうだ。
日本からはヴァーミリアン（牡6、栗東・石坂正厩舎）がメインのG1ドバイワールドカップに、アドマイヤオーラ（牡4、栗東・松田博資厩舎）とウオッカ（牝4、栗東・角居勝彦厩舎）がG1ドバイデューティフリーに、そしてイイデケンシン（牡3、栗東・昆貢厩舎）がG2UAEダービーにエントリーしている。
レースの模様はグリーンチャンネルで日本時間3月29日23:00～27:00(中断23:30～24:00)に生中継される。要注目だ。
○G1ドバイワールドカップ（ダ2000m・総賞金600万ドル）
前走で本番と同条件の一般ハンデ戦を楽勝したカーリンに不安材料はない。英ブックメーカー・ウィリアムヒル社のオッズ（UAEは馬券の発売がない）では単勝1.44倍。衆目一致の大本命だ。これを負かすとしたら、トライアルのG2マクトゥームチャレンジラウンド3を制して勢いに乗るジャリル Jalil。母はG1を2勝という良血馬で未知の魅力を秘めている。ヴァーミリアンにも期待を掛けたい。目下G1級レースを4連勝中。日本のファンならよくご存知の通り、昨年の4着時とは馬が違う。
○G1ドバイシーマクラシック（芝2400m・総賞金500万ドル）
最有力視されているのは香港最強中長距離馬の呼び声も高いヴィヴァパタカ Viva Pataca。昨年の覇者ヴェンジャンスオブレイン Vengeance of Rain が香港馬のレベルの高さは証明済みだ。他では、昨年のG1凱旋門賞で僅差2着のユームザイン Youmzain、G1香港ヴァーズの覇者ドクターディーノ Doctor Dino も虎視眈々。また、このレースにはサンクラシーク Sun Classique、スシサン Sushisan とフジキセキ産駒が2頭（ともに豪州産、南ア調教馬）。特に昨季の南ア最優秀3歳牝馬サンクラシークには注目だ。
○G1ドバイデューティフリー（芝1777m・総賞金500万ドル）
昨年のG1香港マイルを制したラモンティ Ramonti がここでも本命視されていたが、体調が整わずに回避。ゴドルフィンは当初G1ドバイシーマクラシックに出走予定だったリテラト Literato をこちらに差し向けてきた。リテラトは昨シーズン末にG1英チャンピオンSでG1初制覇を遂げ、今季の飛躍が期待される一頭。アドマイヤオーラ、ウオッカにとっては強敵になる。しかし、両馬とも直線の長い（600m）ナドアルシバは向きそう。昨年のアドマイヤムーンに続く日本馬による連覇を望みたい。
○G1ゴールデンシャヒーン（ダ1200m・総賞金200万ドル）
例年米国勢が優勢なレース。ベニーザブル Benny the Bull（G1フランクJ.ド・フラシンス記念ダッシュS）、イディオットプルーフ Idiot Proof（G1エインシェントタイトルS）という2頭のG1ホースがその核になる。同じく米国馬のブッシュワッカー Bushwacker（G3V.O.アンダーウッドS）も侮れない。ただし、ここは直線コースで行われる一戦。トライアルのG3マハブアルシマールを4馬身半差で圧勝したゴドルフィンのダイアボリカル Diabolical（元米国調教馬）が、経験では優位に立っている。
○G2UAEダービー（ダ1600m・総賞金200万ドル）
前哨戦のLRアルバスタキヤを制したロイヤルヴィンティッジ Royal Vintage、2着のオナーデヴィル Honour Devil がレースの軸になる。両頭とも国際的な活躍を見せる南アフリカの調教師マイク・デ・コック厩舎の管理馬。G3UAE2000ギニーでは逆にオナーデヴィルがロイヤルヴィンティッジを2着に下しており、甲乙つけ難いところ。LRUAE1000ギニー、LRUAEオークスを連勝した牝馬のココアビーチ Cocoa Beach も一発の可能性がある。イイデケンシンも持ち前の先行力を生かせればチャンスは当然あるはずだ。
○G2ゴドルフィンマイル（ダ1600m・総賞金100万ドル）
トライアルのG3ブルジナハールを制したイルーシヴウォーニング Elusive Warning、2着のブラッカットブラッキトン Blackat Blackitten に、米国馬ダイヤモンドストライプス Diamond Stripes（G2メドウランズカップHなど）が絡んで、上位拮抗の争いになりそう。ジョッキーの腕も勝負を握る鍵か。イルーシブウォーニングはケリン・マカヴォイ、ブラッカットブラッキトンはランフランコ・デットーリ、ダイヤモンドストラプスはエドガー・プラードがそれぞれ手綱を取る。
